2011.08.23

【信州そば・むらた】の大将・村田氏、期待の若者をご紹介します。
藤田 咲(ふじた・さき)
現在21歳
福岡調理師専門学校を2009年に卒業。
現在、社員として【信州そば・むらた】の厨房にて修行中。




”むらた”的藤田咲ができるまで
21歳とまだ若い藤田さん。
高校時代は、剣道の特待生として剣道の道を極めました。
専門学校では日本料理の出汁を取る授業で、金色のきれいな出汁を見て、和食の道に進もうと心に決めたといいます。大将・村田氏との出会いは、専門学校で行われた講義でのこと。講師として招かれた村田氏の話を藤田さんが生徒として聴講していました。(奥が村田氏です)
「料理人にとって大切な事といえば」という表題に、決まって「味覚、技、衛生面」など、確かに大切ではあるけれど、言わばありきたりなことをよく耳にしますが、大将は違ったといいます。

「蕎麦に美味しくなれと願いを込めて、気持ちを込めて作る」

料理は気持ちが大切であるということを学び、とても感動した。是非、大将の元で修行し弟子になりたいと思い、【信州そば・むらた】に入社した。と語る藤田さんの目には熱いものを感じました。



むらたでは、はじめアルバイトとして入り、接客を一通り学びました。その後社員として厨房に入り、現在に至ります。修行中は「教えてもらったら必ず結果を出す」ということを痛感したそうです。

藤田さんは一見、かわいらしい女の子なのですが、芯の通った力強さを感じました。いったいどこからそんな強さが沸いているんだろうと話を聞いてみると、その根本は高校の剣道時代に創り上げられたようです。

「目的を持ってなりたい自分を鮮明に描く。そうすれば必ずなれる」という指導教員の教えがあったので、藤田さんの目標は、ぶれることなく、「そばの世界で一番になること」なんですね。

そんな藤田さんの夢は「そばカフェ」をやること。
「デートでも使えて、夜はお酒も飲めて、気軽にそばを楽しんでもらえる可愛い”そばカフェ”をやりたい。」同世代の友達もそれぞれ剣道や他の分野で日本一を目指していた友達ばかりなので、「みんな応援してくれている」と嬉しそうに話してくれました。


そば打ち風景
現在、藤田さんは、朝の仕込みで3kgのそばを打っています。通常10分でこねるところを、15分かかってしまうそうで、同期の男性社員は5分でこなしているので力の差を感じる、と語る藤田さん。








※そば粉をこねたり持ち上げたりと力がいる作業。丸くするまでに時間がかかる。

初めのうちは「悔しい、男性に負けていられない」と、がむしゃらに頑張っていましたが、ある時、ふと気付いたそうです。張り合うことも大切だけど、女性らしい仕事をしてみてはどうかと。辛いときは声を掛けたり、疲れているときにはお茶を出したりという気配りが自分にはできる。そう思えてからは、無理をせず自分のペースで頑張れるようになったとか。

「今後は結果を出して、恩返しをしたい」と語る藤田さん。
現在も修行の身、先輩に叱咤激励されながらも、大将や先輩方の愛情をしっかりと受けとめ、前に進もうと努力を惜しまない姿は、まさに今後の日本を支えていく期待の若者です。


「お店のフシギ研究所」研究員 久志 弥園