お店のテツガク
福岡の人気店にまつわる「テツガク」を、研究所スタッフが突撃レポート!
博多大福 ー うどんすき、水炊き
お初にお目にかかります、私、研究員3号と申します。
某組織設計事務所
某国ランドスケープデザイン事務所
某建築設計事務所(トイレの設計9割)
での職務経験を経て、
只今、研究員(初級)として精進の毎日です。
趣味はクライミング(半年に1回程度に成り下がり)、
酒の肴はポン酢(おちょこでチビチビやるのが好きです)、
これからどうぞ宜しくお願いいたします。
店内は落ち着きのある和装で、人通りの多い西通りに面しているにも関わらず、安らぎのある空間となっており、街路の喧騒を感じさせない居心地の良さがあります。
お邪魔したのはお昼時を少し過ぎている時間帯でしたが、遅いランチを取られているサラリーマンの方や、マダムグループなどがいらっしゃいました。
案内していただいた掘りごたつの和室は、天井まであるパーテーションで仕切られた半個室で、フロア全体の空間は感じさせつつも、プライベートな空間を確保するというもので、他のお客様の会話なんかも時々聞こえてきます。隣のブースのマダムたちは、マッターホルン登山という会話に華を咲かせていました。
悠々自適感満載。マッターホルン行きたい。
メニューの構成として、ランチはセットが主となっており、
茶そば御膳 ¥ 980
天ざるそば又は天ざるうどん ¥ 980
紙鍋うどんすき御膳 ¥1,050
月御膳 ¥1,600
お手軽うどんすき ¥1,480
筑紫御膳 ¥1,900
ひつまぶし ¥2,500
新発売のぶっかけセット ¥ 850
などがあり、系列店の「大福うどん博多駅地下街店」さんが350円〜800円でのメニュー構成であるのに比べて、すこし高めの設定金額になっているように思えるのですが、天ざるそばのみでの比較であれば、両店舗ともに980円となっており、ランチでの単品として価格差はないようです。
「博多大福」では御膳の品揃えが多いメニューの構成が客室の半個室空間構成と相まって、おもてなしの場やちょっとしたハレの場、ランチミーティングにも利用しやすいお店づくりがされています。
また、夜のメニューでは、
博多うどんすき(竹) ¥2,500
博多うどんすき(松) ¥3,000
水炊き ¥1,890
とりすき ¥2,200
豚しゃぶ ¥1,890
など、鍋のメニューが充実しており、落ち着いた雰囲気の中で、職場の同僚・カップル・ファミリーなどに団らんのひとときを味わってもらえるように配慮されています。また、各種宴会にも対応できるように6名〜60名に対応できる個室も備えており、宴会プランも各種用意されています。
〜 長く続ける秘訣 〜
店長の近藤妙子さんにお伺いしたところ、
社長が朝礼のときにおっしゃる言葉があるということでした。
それは、
新しいものを取り入れてもいいが、残すものは残す。
うどん屋であることを忘れない、だから、出汁は変えない。
長く続けるというのは、改革と継続。
なんだか人生論にも通じるようで、思わず襟を正したくなります。
ちなみに、近藤店長は、出汁の加減について、
見たらわかる。
のだそう。経験に裏付けされた眼力。頭が下がります。
また、鰹節は鰹節屋、昆布は昆布屋、醤油は醤油屋とそれぞれのものを一つ一つ別のお店から仕入れているのだそうで、一つ一つの素材を大事にされているからこそのあの深い味なのだと思いました。ちなみに名物「うどんすき」の中に餅が入っており「餅は餅屋」という言葉を思い出したら、やっぱり餅もきちんと餅屋さんから仕入れていらっしゃるそうです。
小さなことも確実に丁寧に一つ一つ、それが60年以上つづく老舗の背骨になっているのだということを実感させられる名店、大福うどん。これまでも、これからも変わらぬあの出汁と店長近藤さんの人柄に引き寄せられるお客様は、これからも続いていくのでしょう。僕もその一人になりそうです。
「お店のフシギ研究所」研究員 野田竜一郎
お店情報
場所:福岡市中央区大名2-1-2 3-4階電話:092-781-6731
営業時間:11:00~22:30(日祝22:00)
客席数:3F 55席〜60席+15席(個室)
4F 座敷40席、テーブル20席、個室15席
客層:ビジネスマン、OL、マダム。
常連客、リピーター、観光客が中心。
客単価:夏期 昼;900円 夜;4000円
冬期 昼;1100円 夜;5000円
従業員数:17名
看板:西通りに面してビル壁面に2カ所、街頭広告1カ所、
店前エントランス導入部に設置。
広告:西鉄グランドホテルからの紹介もある。
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