お店のテツガク

福岡の人気店にまつわる「テツガク」を、研究所スタッフが突撃レポート!

PATISSERIE Jacques(パティスリージャック) ー フランス菓子

福岡市中央区。桜の名所西公園に向かう道沿いに一面真っ白な建物が目に飛び込んできます。そこはひときわラグジュアリーな雰囲気を放つ【パティスリージャック】。外壁とお店入口ドアの間にはちょっとした空間があり、秋にはしっとり色づく紅葉と静かに流れる水を受ける水鉢が佇み、和の心を感じさせ豊かさを与えてくれます。










一歩店内に足を踏み入れるとそこは色とりどりのお菓子の世界。窓辺にはマカロンの飾りがキラキラと揺れ、棚には焼き菓子が並べられていました。そしてショーケースには、思わず顔がほころんでしまうほど美しく仕上がったケーキがスタッフの方の手によって並べられていました。また、その左手手前にはしっとりと照明を落としたチョコレートの空間があり、奥には落ち着いたカフェスペースが広がっています。ランチの時間にはガレットやクレープを楽しんだり、ショーケースで選んだケーキをコーヒーと一緒にほっとしたひと時を過ごしたりと、新しい【パティスリージャック】を堪能することができます。










〜オーナーパティシエ・大塚良成氏とは〜

フレンチのシェフを志していた大塚氏。福岡のフレンチの名店[花の木]や東京銀座のとある名店での修業を通じて、“アシェットデセール”、いわゆる皿盛りのデザートと出会い、パティシエという道に進むことに。「甘酸っぱい香りと綺麗に盛られたデザートに感銘を受けて、これだ!と思った。それ以来、パティシエ一筋」と話す大塚氏。
その後、本場フランスへ。アルザス地方にある名店・[ミュルーズ ジャック]にてほぼ3年間修業をしました。
日本帰国後、いくつかの店舗立ち上げ依頼のためその腕を振るい、仙台では[ミュルーズ]という店に2年間、その後地元福岡に戻ってから[ブルーフォンセ]の立ち上げに関わりました。そして1996年、大塚氏39歳の時に大名に【パティスリージャック】をオープン。
2010年10月26日には2号店となる【パティスリージャック】大濠店をオープンさせました。

今年で独立して16年。


〜これまでお客様に支持され続けてきた理由とは?〜

「美味しいものを召し上がっていただくためには、良い材料とそれを生かす技術が必要。自分の感性を出して作り上げてきた。一生懸命作ったものがお客様に伝わればとても嬉しい。ここまでこれたのはお客様のおかげで、喜んでいただくために頑張ってこれたことが今の成功にあるのでは。」と話す大塚氏。とても穏やかで優しい口調の大塚氏。奥に秘めた力強さとその上品さが【パティスリージャック】のケーキに表れていました。


〜食材についてのこだわりとは?〜

大塚氏が作るお菓子は、「香りと食感を大切にしている」といいます。
口に広がる良い香りというのは、鮮度が高く上質の材料から生まれてくるもの。
食材探しはフランスから北海道まで。美味しいものに妥協は一切ありません。
材料に感謝しているという大塚氏。時には敬礼する気持ちで接しているそうです。

オープン当初から良いものを厳選して作り続けてきました。上質の材料を使うと味や香りが混じらないといいます。美味しいだけじゃなく、香りは人の記憶に残るもの。美味しいケーキを食べた記憶というのは幸せな記憶として心に刻み込まれていくのでしょう。


〜色とりどりのこだわりケーキ〜

★『ジャックドマノイ』(ジャックのケーキという意味)
店名でもある“ジャック”とは、大塚氏がフランスで修業した店の名前。
洋梨とキャラメルムースの層が綺麗に分かれていて、口の中に入れると使っている材料の香り、味が次々に広がっていく・・・それが大塚氏が生み出した『ジャックドマノイ』。
キャラメルソースはお菓子の決め手。オープン当初から愛用しているという銅鍋で丁寧にかつ速やかに作り上げます。




★秋限定の『モンブラン』
大塚氏のこだわりが表現された逸品。
香りと食感を一番楽しめるのは、やはり出来たて。お客様にも出来たてをご提供したいという強い想いが。以前は注文を受けてから作っていましたが、店舗が2つになりそれが難しくなりました。そして、試行錯誤を繰り返し生み出されたのが、別包装にしたメレンゲ。
アーモンド・キャラメルの層と上品な甘さのマロンクリームの上に砕いたメレンゲをまぶしサクサク感と香りを楽しむ、【パティスリージャック】の『モンブラン』は是非この秋オススメの逸品です。


〜一流パティシエとして〜

パティスリー業界で権威ある“ルレ・デセール”の数少ない日本人会員でもある大塚氏。パティシエとしての向上心は留まるところを知りません。
「お菓子という小さな存在が大切な思い出や癒し、喜びとなって人を豊かにするものだと信じている。だから最高に美味しいお菓子を作るパティシエで在りたいといつも考えている。」と優しく穏やかに語ってくださいました。

ここにくればあなたにとっての最高のお菓子に出会えるはず。
【パティスリージャック】の美味しいお菓子とともに、大切な思い出となる時間を過ごされてはいかがでしょうか。





「お店のフシギ研究所」研究員 久志 弥園

お店情報

  場所:福岡市中央区荒戸3丁目2-1
  電話:092-712-7007
営業時間:10:00〜19:00 
      ※大濠店限定 ガレットランチ:11:30〜13:30(OS.)/クレープ:13:30〜
 定休日:火曜日、第一月曜日
  客層:
 客単価:
従業員数:10名(厨房7名)
  坪数:110坪(1階店舗・カフェスペース:55坪/2階厨房:55坪)
  看板:店舗入口
  広告:雑誌・TVの取材等のみ、口コミ


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